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時期が来ると、それまで分からなかったことがぱっと分かる。

学力は上がらない。いや、なかなか上がらない。例外はあるけれど一般にはなかなか上がらない。

でも、上がる例もある...ということを、前回は「レディネス」、「成熟」という言葉で説明した。今回は、具体例を上げて考えてみよう。

子どもが学校で英語を学ぶ。子どもにとっては、その日本語と異なる単語のつながり方や変形の規則が分からない。最初は「珍しい」し、易しいから楽しい。英会話だって、”How are you?”,”Fine. Thank you.”なんてやっている内は、ちょっと恥ずかしいけれど、すごく新鮮だ。

だが英語の授業は、すぐにどんどん難しくなる。Be動詞の種類だの、平叙文・疑問文・否定文など....出てくる単語も増えていく。なかなか覚えられない。

で、子どもは「英語って難しい」とあきらめてしまう。でも、成績が悪いと親に叱られる、高校に行けないからと、しょうがないから宿題をやって、試験勉強もする。何とかそこそこの点数は取る。でも、「俺は英語は苦手だ」、「私、英語嫌い」と言う気持ちを持ってしまう。

でもだね、この間に、しょうがないから英語を勉強している間に、次第に頭の中で英語の「発酵」が生じているんだね。英文構造の共通性について、何となく分かるような分からないような...これが英語学習におけるレディネス。

そんな時に塾に行く。塾の先生の授業は学校の先生の授業よりも面白い(すみません、学校の先生方、うまい先生もいらっしゃることは同業者として良く知っていますが、話しの勢いで...) そらそうだ。つまらない授業をやっていたら塾はつぶれるんだから、塾の先生は必死だ。

(ま、全部の塾が全部良い指導をしている訳じゃない。息子がバイトしていた塾はひどかったね。学生バイトだけで、しかも、ろくに研修も...言っときますが、首都圏で知られた塾だよ。あんな塾だと学力は上がらないね。塾経営28年の私が断定する。金払って子どもを通わせている親は...大損だね)

で、うまい先生が、うまい説明で興味を持たせるように教える。すると、今まで何となく分かるような分からないような感じだった英語の文の仕組みが、急にはっきりしてくる。うろ覚えだった単語や連語を使えるようになる。

で、「あ、そうか。この文型はここがポイントなんだ」とはっきり分かってくる。 その結果英語が好きになり、成績が上がる...というわけ。これが成績が上がるケースだ。

困ったことに、先に上げたようなダメ塾でも、子どもが勝手に分かってしまうことが起きる。レディネスができていれば、きっかけがあれば、一つ上の状態に転換するんだ。すると「我が塾の指導は優れていますから」なーんて言うんだけれど、指導じゃないよ、子どもが自分で分かってしまったんだよ。

で、「発酵」が十分で無かった場合、レディネスが不足してる訳だから、いくら必死に教えても子どもには理解できない。

要するに、塾での指導効果は、その子の準備の状態にかかっているわけだ。

塾での28年間の経験、毎週同じ生徒に同じ教科を指導する。最低数ヶ月、ほんどの子は数年、最高5年間つきあった。苦手な子の多い塾なので、一クラスは10人前後かな。丁寧に教えられる。その経験からも上の事実は裏付けられる。「分かる時期の来ている子どもには、分かる」ということだった。

でも、それでは、ほとんどの生徒が成績が上がらない。それでは、安いとはいえ月謝を払っている親御さんに悪いから、定期試験が近づくと試験対策をする。 出そうなところを丁寧に繰り返す。そうすれば、確かにその科目の試験成績は、その子どもなりに上がる。

でも、それって「学力が上がった」と言えるだろうか。うーん。ま、多少は上がった訳だけれど...その部分について、問題を多少とも多く解けるようになっただけなんじゃないか。その力もしばらくすると消えてしまう...忘れてしまう....

ま、英会話でも似た傾向はある。数ヶ月とか受講していれば、それ以前よりはしゃべれるようになる。しかし、これもやはり、そのまま置いておくと消えていく。だから、ずっと受け続ける必要があるんだけれど、費用がね...その点、オンライン英会話スクールは安いから継続はしやすいだろうね。根性で2年くらい受けてくれたら...絶対レディネスができ、英語が分かってくる...と思う。(自信はあるのだけれど、個人差というものがあるから、全員、絶対とは断定できないんです)

このような学力の向上には大いに疑問がある。塾の指導で学力が上がった、教育効果があった...とは言えないように思う。読者、諸氏はどう考えるだろうか。

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