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ドーパミン第四受容体の働きと好奇心の強さの関係

さて、セロトニンやドーパミンなどの分泌量の相違が、その人の性格を左右する可能性について述べた。

で、それらの神経伝達物質の分泌、産出の個人差は、純粋に生理学の問題だ。肌の色の個人差は、心がけや体験によらないのと同じ。(もっとも、日差しの強い地域で長く生活すると、色が黒くなるけれどね、それは、一過性。つまり、元のところにもどって1年すれば、元の色に戻る)

生理学的な特性であれば、遺伝的に決定される可能性がある。顔かたち、髪の毛の質、身長など、生理学的なものが遺伝的に大きな影響を受けることはよく知られている。(もちろん、親と異なっている場合も結構あるけれどね。この点は別に説明しよう)

このことを端的に証明し、世界に衝撃をもたらしたのが、1996年、エプスタイン、ベンジャミンという学者によって明らかにされたドーパミンD4受容体と好奇心(クロニンジャーという学者の理論による「新規性追求」傾向)の関係だった。(余談だけれど、この発見によって、それまであまり注目されなかったクロニンジャーの理論が急に脚光を浴びたんだ。クロニンジャーの慧眼に敬服だね。私のような平凡な研究者とは違うなぁ)

これは、染色体の上の遺伝子配列から、作られるアミノ酸、そしてタンパク質の形状、それによって作られるドーパミン受容体の構造、それから推測される脳の働きと、実際の性格との関係まで、詳細に分析・説明したものである。(もっとも、否定的な研究もなされているし、最近は、染色体のその部分だけではないところの方が重要な働きしをしているとかなんとかかんとか...)

ああ、七面倒な話!

あっさり行こう。

要するに この研究は、遺伝子の配列がこうだから、好奇心が強くなるのですよ。と、具体的な生理学的プロセスから好奇心の強さを説明したのだ。

ともあれ、ここに遺伝子の配列から特定の性格傾向が表れる過程を説明する道が開かれた(これが初めての研究というわけでも、それまでまったくわかっていなかったのでもない。おおよその見当はついていたのだが、それを、遺伝子の具体的な働きも含めて詳細に説明したのだ)

はいはい、わかりましたよ...かな?

この後、ドーパミンに限らず、前回あげたセロトニンやノルアドレナリンの作用と心理の関係についてさまざまなことが分かってくる。

繰り返して言うけれど、神経伝達物質はたくさんあるんだし、それぞれの相互作用もある。 また、神経同士の接点であるシナプスにしたって興奮性のシナプス、抑制性のシナプスが一つの神経細胞に複合的に作用している。

その上に、神経細胞は、何千何万どころか140億もあって、しかも、その一つ一つの神経細胞が他の神経細胞群と数千から数万箇所でシナプスを作っている ...

ワァオ ...イメージできん!

ということで、ドーパミン一つで好奇心の程度がどうたらこうたら言えるような簡単な話ではないことは確かなんだが、ともあれ、遺伝子の生理的な作用が人間の心理にどう影響するかは、ぼんやりと、ある部分はかなり詳しく分かってきたと言えるだろう。

ついでに...上のような解釈から、英会話が好きで夢中になる人とそうでない人との差も説明できるかも知れないね。オンライン英会話を始めた人にも、外人と英語で話すことがすごく楽しい! と言う人もいれば、緊張して苦痛だ! と言う人もいる。その違いが脳内神経物質の...と言うことが分かれば...面白いような怖いような。

これくらいにしとこう。図も使わずに、たらたらと説明するのは、書く方も読む方も疲れるね。

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