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初心者英会話での条件付け的言語獲得の限界

初心者の効率の良い、あるいは、実際的に有効な英語学習プロセスについて、プライミング効果ということを考えている。

初心者に限らないが、現在の英会話学習は、基本は「条件付け」だ。条件付けは、基本的には刺激-反応のセットを固定されている。言語における条件付けは、ある言葉とセットになる言葉を対にして呈示し、ある言葉が示されたらそれと対になっている言葉が出て来るようにする繰り返し訓練だ。

場面会話などでは、ある場面、たとえば買い物をする場面で、「このカップはいくらですか」と尋ねる文を学習する。これは、買い物場面-買い物表現というセットを作るわけだ。その意味で条件付けと言ったのだ。

これは、とても有効な学習法のように思える。このようにして、次々とこういったセットを覚えていけば英語はしゃべれるようになる...かな?

これは、条件付けの研究者が主張し、研究され、やがて限界が明らかになった主張なのだ。「条件付けによって人はさまざまな行動や態度、感情を身につけていく」と言う主張。これは、ある程度は正しい。つまり、人間の行動、情動のかなりの部分はこの条件づけによって形成される。ただし、人間の行動、特に高度な思考の働きを説明するには不十分だったのだよ。

早い話、子どもはどうやって言葉を身につけていくのだろう。条件付け派は、親が繰り返して話しかけル中で子どもは、言葉のセットを覚え、その全体が子どもの言語行動(要するに聞いて理解したり、話したりすること)を形成する...と主張する。

フム、とすれば、これはどうなんでしょう。

子どもに話しかける親の言葉は、結構いい加減だ。幼稚園に行きたくないとだだこねている子がいたとしよう。親が叱る。「どうするの。行くの、行かないの」、「先生が心配するよ、太郎ちゃんどうしたのかなって」...別な表現をすると...「あなたは幼稚園に行きますか。それとも行きませんか」、「先生が、太郎ちゃんはどうしたのでしょうと心配します」...

これらの文は、語順も、使われる言葉も、中心的な部分を除けばまったく違う。まだまだ他の言い方もできる。「行くの、行かんの。どっち。先生がしんぱするで」、「あなたは行かれますか、行かれませんか。どちらになさいますか...」...同じ内容なのにさまざまなバリエーションがある。

これの一つ一つを全部一個ずつ条件付けで覚えて行ったら...とてもじゃないけれど、めちゃくちゃ長い時間がかかって...一生かかっても全部の表現を使えるようにはならない。

で、それでは、子どもはいつまでも正しい言葉を使ったり、様々に変化する言葉を理解できないままではないか...と言うことになるのだが、実際には5さいころには正しい言葉を使うようになるし、多少変わった表現でも理解できるようになるのだ。これは、条件付けで説明できない、別の言語獲得過程が働いていることを示す。

条件付けだけで言葉の体系を築くことはできない。これが、条件付け理論の弱いところなんだ。

で、その別の言語獲得過程というのは...

次回...

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