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日本語を話す教員のデメリット、推測する力が伸びない

日本語を話す教員だと、レッスン中に分からないことがあると日本語で言ってくれるので安心だ。

それは間違いない。安心だ。ストレスが少ない...

だが、必死にならない分、英会話力の伸びが遅くなる...と言うことは前回述べた。それだけではない、もっと大切なことがあるんだ。それは、筆者が長い間、中学生や入門レベルの方のレッスンをモニターしていて気づいたことなんだが、「推理する」力が伸びないと言うことなんだ。例を挙げよう。

中学生や小学生、あるいは超入門の方のレッスンで、次のような会話の場面に出くわす。

“What is it?”
“It is an octopus.”

これは、中学1年生の4月か5月頃のレッスンだ。まだ、This is … とか、You have … の段階で英語はほとんど分からない。
このやりとりの後、先生がつい尋ねてしまう。

“How many arms does octopus have?”

わお、それはだめです。中学1年生の5月では、How many を知らない子がほとんどだし、Does(3人称単数現在の疑問文)もやっていない子が多い。それ使っちゃだめ...と教えてあるんだけれど、ついうっかり使ってしまう。

“???” 

中学生には分からない。困って、黙ってしまう。
先生は焦る。その上で、何とか説明しようと試みる。

“You have two arms.” “Then, how many …” 

中学生はますます混乱する。先生もさらに焦る。 (^ ^;

“7? 8? How many arms?

この辺りで中学生は気づく、「え? 7? 8?...え、あ、足のこと?」 そこで、答える。

“8?”

先生は、ほっとする。やれやれと,嬉しくなって

“Yeees! 8. It has 8 arms.”

生徒は、あまり良く分からなかったけれど、先生が”Yes”と言ったので、「あ、やっぱり足のことだった」と安心する。そして、”How many”が数のことを尋ねる文だと覚える。そして、先生の言う数の言い方、”It has 8 legs.”を覚える。 よし、これで新しい知識が増えた。(これがコミュニカティブアプローチ)

で、次に、先生が

“How many legs does frog have?”

と尋ねると、今度は自信を持って、”It has 4 legs.”と答える。”Yes, that’s right. It has 4 legs.”

この流れ、分かりますね。そうです。生徒は先生の言った数、”7? 8?” で、数のことを聞かれているんだと推測する。

そう、相手との会話の中で、分からない時に、分かったことを元に推測する。これが会話ではとても重要なんだ。だって、すべての言葉や文を覚えるなんてことは絶対に不可能なんだから。だから、こういった経験を繰り返していると、次第に分かったことから何とか相手の言いたいことを推測し、理解するという能力が伸びる(と思う。実験で確認したわけではないから、断言できないけれどね)。少なくとも、「分からないけれど、何とか会話を続ける」とか、「分からないことを何とか分かろう」とする姿勢はつくと思う。

これが、日本語のできる先生が、「タコ、アシ、ナンホン?」なんて説明したら...すぐに分かってしまうから、推測も何もない。分からないところを分かろうと努力する必要もない。 そういった能力も姿勢も身につかないのだ。

これが、日本語が話せる先生のレッスンのデメリットだ。

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