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親子のつながりが深くなる理由

これは、ちょっと難しい問題になる。本当ならば、文化人類学や民俗学、歴史、地理などの文献を当たって口を開くべきなのだが...ま、個人の随想的ブログだ。 いい加減な推測だけれど、聞いて下さい。

一つには、フィリピンでは大家族が当たり前の国で、親子が一つの家に住み一緒に暮らすことが当然と言う状況があることだ。親は子どもが学校を出た後も一緒に暮らす。いや、結婚した後も一緒に暮らす...日本人には嘘みたいだけれど、でも、経済的に不安定で社会保障の仕組みが不十分な発展途上国、新興国では結構多いパターンだ。昔の日本もそうだった。ケニアなんかでもそうだ。

ケニアなんかでは、一つの家に住むのではなく、同じ敷地内にそれぞれの家を建てて(何しろ、田舎では未だに泥壁、トタン葺きだから自分で作れる)、一族が住んでいる(ボーマと呼ばれる)。ま、これも都市化でどんどん変わって来ているけれど。

一方、先進国日本では若者は「一人暮らし」ができるだけの給料をもらう。親も夫婦だけで暮らすだけの金を稼いでいるし、老後も年金などで生活出来る。だから、親と子が一緒に暮らす必然性がない。子どもは親の干渉を嫌って一人暮らしをしたがる。気楽な生活がしたい。親は寂しくても、ま、仕方がない。

大家族の国フィリピンでは、だから親子は仲良くせざるを得ないし、お互いへの関心が深くなる...のではなかろうか。

次に、経済的に稼ぐ人に周りが頼る、ということがごく普通に行われている。たとえば、子どもが良い職についてたくさん稼ぐと、それよりも稼ぎが少ない親は子どもに頼る。それが当然のごとく行われている。兄弟同士が同じ家に住んで生活費を出し合ったり、無職であれば世話をしたりすることも良くある。

日本人から見れば「ええっ。子どもに貢がせるの?」などと思う人もいるかも知れないけれど、日本でも子どもが実家の親に生活費の一部としてお金を渡す「仕送り」という習慣があったのだ。いや、今でも年老い両親を経済的に助けている人はいる。

そうであれば、親は子どもを頼るし大事にする...のだろう。また、子どもも親を助けるのが当たり前の社会だから、親を助けることで満足感があるのだろう。

さらに、フィリピン社会独特の価値観がある。

総務庁青少年対策本部(1993)が実施した「青少年の生き甲斐」調査によると、「社会のために尽くす生き方を重視するものの割合」と「社会のために役立つことをしているときに充実感を覚えるものの割合」のどちらの項目でも、フィリピン人は世界でもっとも高い割合を示しているのだ。(実は、この調査で言う「社会」が何を指すか...と言う点については疑問があるのだけれど)

これが親子の仲良さの裏にあるのではないだろうか。

オンライン英会話スクールで働くフィリピン人教員の誕生日に、家に帰れないからと両親がオフィスに来て、飲食エリアで簡単なパーティをしてくれるのも...頷ける。

だとすると、家族の病気ですぐ会社を休むフィリピン人を「無責任だ」...と言えるかどうか...しかし、日本人はそう考えてしまう。

これがオンライン英会話のもたらした弊害の一つだな。

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