ブログ

「役立つ表現」勉強法の限界:初心者には応用が利かない

さて、初心者に文法を元にした会話の重要性を説明してきたが、この考え方に至ったのは次のような理由からだ。

1) 実際の場面で使う実際的な表現は応用が効かない。

 I would like to + 動詞  ~したいのですが。
  I would like to see the blue T shirt.
   その青いTシャツを見たいのですが。
  I would like to go to the museum.
   博物館に行きたいのですが。

フム、何となく役立ちそうではないか、と言うか、これは役立つのだ。I want to の丁寧形で、~したいと言うときに使う。ビジネスメールなどで、I want to と言う言葉は使わない。直接的過ぎて、子どもっぽいので、I would like to が使われる。

で、これはどのくらい応用できるか。

You would like to see the blue T shirts.

あるいは

 He would like to see the blue T shirts.

うーん、これは、あまり使われない。元々が、「~したいのですが」と言う、日本語で言えば謙譲語的な言い方なのだから、you や he のような、2人称、3人称では使わないのだ。

ま、やや極端な例を挙げたが、実際の場面で使われる表現にはこういったものが結構多い。その特定の言い方しかできず、主語を変えたり、否定文や疑問文にしたり、時制を変換したりできない。そういうことをすると意味ががらっと変わったり、意味不明になったりするのだ。

2)実際的な表現を勉強しているだけでは、一般的なきまりの理解が進まない。

先に挙げた、I would like to など他に、実際に使われる役立つ表現はたくさんある。たとえば、手近な会話のヒント集から取り上げると

 Can you ~  ~してもらえますか。
  Can you give me a receipt, please?
  Can you open the window, please?
  Can you help me?
 I’m looking for ~  ~を探しています。
  I’m looking for the Richmond hotel.
  I’m looking for a post office near here.
  I’m looking for some books about African animals.

この文からどんな決まりが分かるだろうか。上の文で言えば、Can you の後ろに動詞をつければ良い...と言う決まり、下の文で言えば、I’m looking for の後ろに名詞をおけば良い...と言う決まりしか分からない。しかも、この決まりは、Can you の時、I’m looking for の時しか使えない決まりなんだ。

こんな文を山ほど覚えても、一般的な決まりはなかなか見えてこない。ただ、その文を使った言い方しかできない。

このやり方は初心者の学習法として不適だ。ある程度学習し、英語が多少話せる人(当スクールは、こういう人は「初心者」とは呼ばない)には役立つだろう。基本的な決まりをある程度知っているからね。ところが、そういった知識がない人が”I’m looking for ~”だけ覚えても、この応用はできない。”What are you looking for ~?” 「何を探しているのですか」などの応用が利かない。

その点、一般動詞の決まりをしっかり身につければ、たとえば、”like”という単語一つだけでも

 Do you like dogs?
 My sister doesn’t like Japanese cooking.
 What do you like?

などなどの文章を生み出せるようになる。(ま、他の単語やWhatの使い方も知っていなければ行けないけれどね)

これが、「役立つ表現を覚える」勉強方法の限界なんだな。特に、初心者は、役立つ表現を一生懸命覚えても、その表現がすべてでちょっとでも違う場面、表現をしたいと思っても言えないから会話が続かない。結果的に、いつまでたっても英会話が上達しないことになるのだ。

さらに、もう一つ重要な問題がある。 それは「忘れる」ということだ。 それは次回

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

体験レッスン開講中

さっそく試してみる

お問い合わせ

無料体験レッスンやご不明な点など、お気軽にお問い合わせください!

ページ上部へ戻る